運行管理者の主な役割
自動車運送事業者は、法律に基づき、安全運行に必要なドライバーの勤務時間を設定し、運行管理のための指揮命令系統を明確にしなければなりません。
この安全体制の確立に中心的役割を果たすのが運行管理者です。
運行管理者の業務について
運行管理者の主な業務は、ドライバーの乗務割の作成、乗務記録の管理、休憩・睡眠施設の保守管理、ドライバーの指導監督、業務前後の点呼によるドライバーの疲労・健康状態等の把握や安全のための指導など多岐にわたっています。
人や車両の動向を掌握して常に安全を確保する高度な判断力と、運転者にいつも適切な指示を行う優れた指導力とが求められます。
運行管理者になるためには
こうした重要な役割を担っている運行管理者になるためには、自動車運送事業の種別に応じ、貨物または旅客の「運行管理者資格者証」(以下、「資格者証」という。)の交付を受けることが必要です。
それには、以下の二つの方法があります。
国家試験による方法
資格者証の交付を受けようとする事業の種類と同じ種類の運行管理者試験に合格する。
(受験資格)
次のいずれかの要件を満たしていること。
①運行管理に関して1年以上の実務経験を有する。
②貨物自動車運送事業運輸規則及び旅客自動車運送事業輸送安全規則に基づき国土交通大臣が認定する機関において行われている基礎講習を修了している。試験申込みの時点で修了していることが必要です。
試験はすべてパソコンで解答するCBT方式で行われますので、マウス操作や選択式回答に慣れておくと安心です。
実務経験などによる方法
事業用自動車の運行の安全の確保に関する業務について、国で定めた一定の実務の経験その他の要件を備える。(一般貸切旅客自動車運送事業を除く。)
運行管理者の資格要件及び配置基準
保有車両数に応じて一定人数以上選任しなければならないこととされています。

(出典:国土交通省 事業用自動車の安全対策 運行管理者について)

運行管理者試験の試験日程
運行管理者試験は、年2回、8月及び3月頃に実施されています。
試験の詳細については、1回目の試験は5月頃、2回目の試験は11月頃に運行管理者試験センターのホームページ等に掲載されます。
運行管理者試験の合格率
令和7年度第1回は、貨物34.1%、旅客37.2%となっており、毎回30%前後で推移しています。
合格のための勉強方法
重要分野を重点的に復習することで得点力が上がります。
私は、貨物運行管理者、旅客運行管理者資格を取得しましたが、いくつかの資格試験の受験経験から勉強にはそれぞれポイントがあると感じます。
コラムにて勉強方法をご紹介してまいりますので、少しでもご参考になれば嬉しいです。