運行管理者試験に合格する勉強方法

コラム

初学者ですが、貨物運行管理者、旅客運行管理者試験に1回のチャレンジで合格することができましたので、ポイントや勉強方法などをお伝えしていきます。

いくつかの資格試験に合格した経験に基づくものですが、あくまでも私自身の資格試験合格方法であり、全員の方に当てはまる訳ではないです。

ご参考までになさっていただき、それぞれ最善の方法を見つけて合格してくださる手がかりになればと思い投稿します。

試験の合格率がほぼ毎回30%前後と低い理由は?

受験者側の状況として、多くはフルタイムで勤務しながらの勉強のため時間が取りにくいことです。

法律や実務知識に慣れていないと、分かっているのに言い回しに惑わされ勘違いして解答しまうことがあります。

試験の難しさとして、幅広い分野からから出題されることや、CBT試験への対応が必要になることです。

それにプラスして法改正や重大事故を受けて試験の難易度が高くなってきていることが考えられます。

合格基準と出題の押さえるべきポイント

表の(1)~ (5)の分野について、次の両基準を満たすことが必須です。

・原則として、総得点が満点の60%(30問中18問)以上であること。

・上記、(1)~(4)の出題分野ごとに正解が1問以上であり、(5)については正解が2問以上であること。

・(1)~ (5)のうち、一つでも基準に満たない場合、総得点が60%以上であっても、合格にならないため、勉強の際には注意が必要です。

貨物運行管理試験出題分野

旅客運行管理者出題分野

(出典:公益財団法人 運行管理者試験センター ホームページ資料)

具体的な勉強方法について解説します

最も大事なことは、必ず今回の試験で合格するという強い気持ちと、楽しみを見つけながら毎日少しでも学習すること、そして決して諦めないことです。

準備編(1、2日)

1.テキストと問題集の準備をします

  • まずは、テキストと問題集をそれぞれ1冊ずつ手に入れます(法改正等があり得るので受験年月に対応したものを買うよう注意する)。
  • ネットで検索し、気に入った2、3冊を候補にして、教材との相性があるため実物を書店で確認してから購入するのをお薦めします。
  • 人から薦められるままに、自分に合わないテキストを購入してしまい、買い直した経験があるからです。
  • 教材の購入は最低限でよく、数を増やさないようにします。

2.傾向と対策、本の特徴を理解します

  • テキストや問題集の最初の方のページに資格の傾向と対策や本の使い方等が記載されているので、まずはそれを読んで試験についてしっかり把握することが大事です。
  • その情報を元に、問題集の過去問を2、3時間くらい見てどんな問題がどのように出題されているのか、おおよその内容を把握します(あまり時間をかけ過ぎない)。
  • 購入した問題集に試験回ごとの過去問30問全てが載っていれば良いですが、載っていなければ運行管理者試験センターのホームページで、2、3年分を確認するのも良い方法です(試験の全容を知るため)。
  • 重要過去問集等でも良いのかもしれませんが、実際の過去問を自分で調べ全体像を知ることをお薦めします。

3.テキストや問題集を使いやすいよう加工します

  • 問題集の問題と解答解説のページが分かれている場合は、使いやすいよう切り離しておきます。
  • 重要事項や数字の整理ページがまとまっている場合は、スキマ時間に確認して覚えられるよう切り離して持ち歩きます。
  • 試験対策用の無料アプリがあるので、本よりそちらが合う方や、紙での勉強の気分転換や通勤時間等に活用するのも良いです。
  • 運行管理者試験でアプリは使いませんでしたが、行政書士試験、宅建士試験では使ってそれなりに役立ちました。

勉強編(試験まで毎日)

4.準備ができたら実際の勉強に入ります

  • 試験の全容を把握したら、試験日から逆算してだいたいの勉強計画を立てます。
  • 不得意分野を中心にという勉強方法もありますが、私の場合は分かる分野からスピード感を持って勉強を始め楽しく自信をつけ徐々に広げていきます(5分野の中から得意な分野や好きな分野を2分野以上見つける)。
  • 毎回必ず出題されている問題は、貴重な得点源なので、科目の得意、不得意に関わらず早い段階で理解できるよう、毎日無理のない範囲で触れて、できる限り点が採れるよう繰り返し、決して落とさないよう進めていきます。
  • 最初のページから満遍なく順番に勉強するのではなく、分かるところから確実にし、頻出事項を確認し、全体を把握しながら試験日までに徐々にできる問題を増やしていけば大丈夫です。
  • 基礎講習で重要と説明があった箇所なども必ず復習しておきます。

5.過去問を解いてみます

  • この段階では、分からない問題があっても、試験までに分かるようになれば良いので諦めないことです。
  • ひと通りの勉強が済んでからでも、おおよその途中の段階でも、ご自身の進み具合で、直近の過去問5回分くらいを目標に、最初から通して時間を計測して解いてみます。
  • 1回分目は自分のペースで、2回分目以降は、1問に何分かければ良いか、どの分野のどの問題に時間が必要か、本番のシュミレーションをしながら行います。
  • 過去問を繰り返し解くことが最も重要ですが、全く同じ文言の問題は出ないのでテキストや問題集に載っている問題も解いて、いろいろな質問の仕方に慣れます。
  • 解いている間にさらに、頻出問題や、よく出る箇所や、傾向が分かってくるのでそこを重点的に勉強し得点源を増やします。
  • 採点したら、合格点に届くよう加点できそうな項目を上乗せし、少し余裕が出るよう頑張ります(合格できるという自信を持って試験に向き合うのが大事)。
  • 合格点を上回る見通しが立ったら合格に確信を持ちつつも、凡ミスをしないよう謙虚に試験に臨む気持ちを維持します。

まとめ編

6.CBT試験方式を練習しておきます

  • CBT試験はマウス操作ができれば大丈夫です。
  • パソコン操作に慣れている方も、事前に試験のパソコン操作方法を確認しておくことをお勧めします。
  • 1問1問を大切に回答するべきで、単純な操作ミスで得点できないのは、とてももったいないです。
  • 公益財団法人運行管理者試験センターのホームページの下記URLにCBT試験の体験版があり練習することができます。
  • https://www.prometric-jp.com/personal/unkan/procedure/

7.複雑な数字の暗記について説明します

  • 数字の暗記が得意な方は、徹底的に暗記していくこともできますが、得意でない方は、事前に数値のルールを理解しておき、試験直前期に集中して暗記するなど工夫が必要です。
  • 旅客試験では、特に数字や規定が貨物より複雑なので、早い段階でご自身に合った勉強方法を考えておくことが合格を左右することにもなります。
  • 私の場合は、数字の暗記が得意でなく勉強が進まなくなってしまうため、まとめておいたものを試験の1週間前から少しずつ見始め、3日くらい前から本格的な暗記に入りました。

ドライバーさんや運行管理業務の経験がある方は、運送に関する知識が豊富なので、このような勉強方法がお役に立てるかどうか分かりません。

私は運送初学者で、ほぼ知識がないところから勉強を始めましたが、諦めなければ必ず合格できると確信しています。

問題についての質問は、メール等では正確にご理解いただけるようなお返事はできないため、基礎講習の際や会社の運行管理者の方にお聞きいただければと思います。

運行管理者の仕事はとても重要なので、本気で目指す方が勉強方法で悩まれた場合は、ご遠慮なく当事務所へご相談ください。

皆様の合格を心より応援させていただきます。